忘れもしない。


バレーボールとの出会いは小4だった。


お兄ちゃんが中学校入学と同時にバレー部に入部した。


そこからわたしのバレー人生がスタートした。


「ナナ、練習だ!!!!」


真新しくて眩しいくらい真っ白なバレーボールに心まで弾んだ。


すっかりバレーの魅力にとりつかれたお兄ちゃんは、部活の練習だけでは飽き足らず、学校から帰って来ると、


「ナナ、練習だ!!!!」


毎日庭でお兄ちゃんの練習に付き合わされた……。


スポーツ万能だったお兄ちゃんはどんどん上達し、1年生にしてレギュラーに選ばれた。


わたしはそんなお兄ちゃんが羨ましくて、


負けたくなくて、


必死にボールを追いかけた。


始めは嫌で嫌で仕方がなかったのに、上達するにつれ、ますますバレーにのめり込んでいった。



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