ケータイ小説 野いちご

捧げる愛、抱きしめる愛

第二幕
若き女帝、賭ける。side.カロッサ


 「カル嬢〜!」

 声がした方に目を向ける。







 「あら、裕貴、どうしたの?」

 「若が呼んでるよ~」

 「ふふっ。また裕貴が頼まれちゃったのね?」

 「もう!若が人使い荒いのはもともとだけどさ〜、俺疲れちゃうよ〜。まあカル嬢を呼ぶのは苦じゃないけどさ」

 「怜に言っておくわ。裕貴があなたに文句言ってたわよって」

 「え、や、そんな、やめてよ〜」

 「冗談よ。わざわざありがとう」

 「どういたしまして〜」





 閑野崎組本家のだだっ広い庭にある池の横。
 まさに日本庭園という景観。

 私はそこで一人体を動かしていた。

 "敵が十人。逃げ場はなく、囲まれている"という設定で戦闘していた。

 体を動かしながらのイメージトレーニングというわけだ。

 このまま続けたかったけれど、怜に呼ばれたとなれば別。

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