その日の夜、晴斗から電話がかかって来た。


だけどあたしは、スマホ片手にあたふたしたまま部屋中を行ったり来たりするだけ。


プツリと途絶えた着信音と同時に、あたしの足も止まる。


そして、ベッドにグデンと横たわった。



♫〜♩〜♫〜♩〜



「うわっ」


鳴り止んだかと思うとまたすぐにかかって来て、ビクッとなった。



落ち着かない。



もう放っておいてよ。


早苗さんと幸せなら、それでいいじゃん。


晴斗はなんで……そうやってあたしを傷付けようとするの?


うつ伏せになって枕に顔を埋める。


着信音から逃げるように耳を両手で塞いだ。



もう、何も聞きたくない。


嫌だよ。