でもね……。
いくらそう言われても、あたしはそんな風に振る舞えない。
女の子らしくなんて、出来るわけがない。
これが、あたしだから。
「はぁ……帰ろう」
あたしは腕で涙を拭いた。
そして複雑な気持ちを抱えたまま、生徒玄関で靴を履き替え校門へ向かう。
中学校生活で3年間お世話になった校舎を改めて見ると、なんだかまた涙が込み上げて来た。
色々あった3年間だったな……。
最後の最後であんなこともあったけど、1日1日がすごくキラキラしてて思い出のたくさん詰まった日々だった。
バイバイ……!
心の中でそう別れを告げてから、あたしは学校を後にした。