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no side




時刻は午後8時

場所は高級ホテルで有名なプリトンホテル 305号室



男2人の目の前に座る男女。


「なんの動きもなくてつまらんわぁ…」


「………」


関西弁の男の言葉を無視する男女。


「そや、翼が嬢ちゃんの彼氏に会ったと報告を受けてなぁ……
その彼氏が高宮組の若頭とは驚いた驚いた。」


「………」


それにまた無視をする男女。



「まさか"あの"篠原組のお嬢が、1人の男を愛してるなんてなぁ。
こりゃ裏社会の連中が知ったらすぐに広まるなぁ?」


"あの"と言うのは、彼女の噂の事だろう。


やはり男女の顔色が変わることも、口を開くこともない。



「動かんなら、こちらから仕掛けてもらいまっせ?」


「好きにしろ。
こっちも方法ならいくらでもある。」



そこで初めて口を開いたのは、圧倒的冷たいオーラを纏う男。