ケータイ小説 野いちご

巡逢~茜色の約束~

Promise of the madder red
【Prologue 追憶】

「俺と結婚してくれないか」



人生一番の賭けに出た。

給料3ヶ月分……とまではいかないけど、かなり頑張って手を伸ばした指輪を差し出し、彼女の返事を待つ。

すると、彼女は目に大粒の涙を溜めて。



「わ、私なんかでいいの……?」



弱々しく吐かれた言葉に、頭を振った。



「なんか、じゃない。お前じゃなきゃ駄目なんだ」



高校卒業と同時に、彼女からの告白で付き合い始めた俺達。

あれから6年の月日が流れたけど、一度も離れることなくここまで歩んできた。

それだけの時間を共に過ごしてきたから、お互いを知り尽くしてると言っても過言じゃない。

お互いのいいところも駄目なところも知っているからこそ、これからの人生を彼女と生きていきたいと思ったんだ。




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