次の日、目覚めると体が言うことを聞かなかった。



「風邪ね。…一度ホテルに送るわ、先生に話さないといけないし。」



昨日、お風呂にずっと入っていたからかな…。


…まぁこれで、皆と顔を合わせることはないだろう。



「まなちゃん、大丈夫?」


「うん、でも礼央くんにうつるといけないからあんまり近寄っちゃだめだよ。」



それでも近くにいて、手を握ってくれた礼央くん。



「愛歌、お粥なら食べられる?」



麗華さんはそう言って、たまご粥を持ってきてくれた。