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他流試合が終わって数日たった頃。




天然理心流試衛館には少し変わったお客さんが来ていた。




「突然訪問してしまい申し訳ない」




「いやいや、構わない。だが…何故……北辰一刀流の山南さんがここへ…」




そう、客とは先日の他流試合で勝太さんと試合した北辰一刀流の山南敬助さんだったのだ。




「まさか道場破りじゃねえだろうな」





勝太さんの横に腰を降ろしている歳さんは警戒心丸出しだ。





「まさか、とんでもない。ただ私はこちらの門人になりたいと思って来たんですよ」




なるほど門人にね。




………………………………って、






勝・土・沖・雪「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!!!!」





何故、北辰一刀流免許皆伝の彼がわざわざ天然理心流なんかに!?






「な、何でまた貴方のような方がうちの道場なんかへ…?」





うんうんとみんな勝太の問いに首が千切れんばかりに縦にふる。




「先日行われた他流試合の時に、貴方の人柄と腕前に惹かれてしまったんですよ」




そう朗らかに笑う山南さん。




彼は雰囲気が源さんとよく似てる。




「そう言う事なら…周助先生を呼んできます」