ー…

「姫様ー、おまちくださいっ」

「ばぁや!私やっぱり結婚なんてっ………」

「お気持ちはわかりますが…アレン様は素敵な方ですよ?」

「わかっているけど……まだ気持ちが…」

ここは、アルディエヌのラフィス城。

王女であるミラは、もうすぐ結婚を迎える。

しかし、当の本人はとても乗り気ではなかった。

16になると結婚しなければならない為、
ほとんどが政略結婚だった。