次の日の昼休み。
まどかは滅多に教室にいないので、私は今日も岡田さん達のグループで弁当を食べた。
彼女達の方から「一緒に食べよう」と声をかけてくれるのは有難いが、それでも時々感じる居心地の悪さは拭えない。



「にしても、まどかちゃんはいつになったら落ち着くのかな」

「あの子受験どうするつもりなんだろ」



話題はいつのまにか、まどかの話になっていた。



「神谷さんも大変だよね、いつもまどかちゃんのお世話して」

「嫌なら縁切ってうちらのグループにきなよ!」



話の矛先が私に向かい、とたんに私は何と答えるべきか困惑してしまう。



「まどかを悪く言うな!」

本当はそう叫びたい。
だけどもそんな強さもなくて、私は私に「笑え」と言い聞かせるのだ。