ケータイ小説 野いちご

月明かりと薄桜 -誠の絆-

第二章
お預かりされます



頭を上げるとさっきまで私の後ろにいた幹部の人たちが


すぐ近くまで寄ってきていた



「これならよろしくな、りん!」



真っ先に声をかけてくれたのは平助くんだった


本に書いてあるとおりの

江戸っ子質のようだ


明るくて元気な男の子



「藤堂くん、まずは自己紹介ですよ」



近藤さんの隣に座る人が初めて口を開いた

土方さん、近藤さん、彼

そのように座っていたが

彼はこの広間に入った時から

一言も喋らずにいた



そんな彼が初めて話したのだ


優しい雰囲気を放っているものの

近藤さんとはまた違う雰囲気だった



「私は山南敬助と申します。」


その人はそう名乗った

やはり彼の名前も聞いたことがあるものだった


山南さんはにっこり微笑むと

他の幹部の人たちにも

挨拶をするよう促した




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