恭介side


今時珍しい、まっすぐ伸びた艶やかな黒い髪。


身長170cmと女子にしては高め。

出るとこは出ているし、手足もスラリと伸びたモデル体型。


そこら辺にいるモデルや女優よりも確実に綺麗な整い過ぎた顔。


街を歩けば、誰もが振り返る完璧な容姿。


見た目が完璧なら、性格ブスか?


そう思って観察をしていても、

誰にでも分け隔てなく接し、いつも笑顔。
男女関係なく、先生にも人気。

隙がなく、なんでも完璧にそつなくこなす。

頭脳明晰、容姿端麗、運動神経抜群

彼女は噂通りだった。


人間誰しも完璧じゃない。


昔、誰かが言っていた。


完璧な人間なんていない筈なのに、彼女を観察すると欠点なんて見つからない。


むしろ良いところばかりが目立ってくる。


そんな完璧な彼女には、整い過ぎた容姿を持つ彼氏。


中学から付き合っていると言う二人は、見ているこっちが恥ずかしくなる程ラブラブ。


教室ではずっとくっついてるし、見せびらかすようにキスまでしている。


ーこれは俺のだ。


口に出さなくとも、無言の圧力。


彼女が転校してきて2ヶ月。


今まで俺たちを取り巻いていた女子共は
彼女には勝てないと離れていった。


俺たちに引っ付く女は居なくなったし、彼女に告白する男も居ない。


なぜなら
彼女に告白したら殺される。

それはこの学校で暗黙のルールとなっているから。


俺たちの姫となった彼女は、もちろん倉庫でも大人気。

下の面子ともすっかり仲良しだ。


もちろん俺たち幹部以上も彼女の事は気に入っている。

あの女嫌いの総長が決めた女だ。

気に入らない訳がない。