拓海side……

瑠奈に電話を、代われと言われた。

電話の向こうに結城さんが居らっしゃると思うと緊張せずにはいられなかった。

少し離れたところで、電話をする。

〔も、もしもし…〕
〔お主は、瑠奈の友人か?〕
〔はい、白井病院の医院長をしております、白井拓海と申します〕
〔わしは、結城航じゃ〕
〔存じ上げています〕
〔瑠奈のこの様な行動はよくあるコトなのか?〕
〔そうですね…私達も何度探し回ったコトか……〕
〔成る程……常習性があるんじゃな?〕
〔瑠奈は猫みたいに気まぐれなので、いつ、何処に行くのか誰も分かりません。きっと、瑠奈自身も……〕
〔そうか、そうか……それが分かれば安心じゃ。突然居なくなったから、驚いての〜。置き手紙はあったんじゃが、安心は出来んかった〕

そりゃそうだ

〔そうですよね。私達も毎回ヒヤヒヤしながら探しています〕
〔毎回というコトは、瑠奈との付き合いは長いのか?〕
〔そうですね。1人になると決めた頃からですから7年ですかね〕
〔7年か……色々、瑠奈のコトを知ってそうじゃの。日を改めてわしと会ってくれんか?〕

まさかの言葉に驚いた。

〔え?〕
〔瑠奈の事を色々知りたいんじゃ〕
〔私で良ければお教えしますよ。
失礼ですが、連絡先を伺ってもよろしいですか?〕