響side……

瑠奈にとって、苦手な出来事が俺の店で起きてしまった。

俺がすぐ近くに居れば防げた事かも知れないのに……

話してこいなんて言ったから………


後悔が押し寄せる。









瑠奈が奥に行ってから、樹達の元へ行く。


「あ……響さん。
なんかすみません。
瑠奈の様子、明らかに可笑しくなりましたよね……」

樹の言葉に俺は頷いた。

「瑠奈は、幼い頃の影響からか、疑いを持った視線や、嫉妬、妬み……人の醜い視線に敏感に反応するんだ。
ちょっと、そっとしててやって」

「………わかりました。
今日はもうやめておきます。
瑠奈、今日初めてこの街に来たって言ってたんですけど、明日も来ますか?」

樹は、瑠奈の事が気になっているんだろうな……

「この街に当分いるって言ってたから、明日も居るよ。
因みに、俺の家に居候することになったよ」

彼等に希望を持たせつつも、瑠奈が最優先な俺は、こいつらが来ても、今は会わせたくないんだけどな。