夢を見ていた。


教室でみんなで笑い合っていた。


いつものようにおどけて、冗談を言う幸希。


それに対して冷静にツッコミをいれる武志。


武志に腕を絡ませながら、純也をからかう澪。


ふてくされてそっぽを向く純也。


ふと、窓の外に視線を向けると、周りから羨望の眼差しを受けて、仲良さげに校庭を歩く紫音先輩と柏木先輩。


ごくありふれた日常。






だけど……、私は一人、涙をながしていた。


楽しいはずなのに……。


みんなといて、嬉しいはずなのに……。