暑いし、素麺でいいか。
と思って、買い物に向かう。


「一緒に行きます!」


そう言ったのは、美保ちゃんだった。


「ありがとう、留貴は?」


「明日の授業の予習をしてるみたいです。 邪魔しちゃ悪いかなって思って」


「美保ちゃんは、予習しなくていいの?」


「はい。終わらせてきましたから」


え…偉いなあ。
私の中1の頃と比べたら…。


いや、比べ物にならないくらい偉い。


「留貴くん、よくお姉さんの事話してくれるんですよ」


スーパーまでの道、美保ちゃんがニコニコしながら話してくれた。


留貴が、私の事を?


「たぶん、留貴くんひとりっこだから、嬉しいんですよ」


そっか。
そっかな。


「美保ちゃんは? 兄弟いるの?」


「弟がいます。 でも、お姉さんがほしかったんです。 いいなー留貴くんは」


本当の兄弟じゃないんだけどね。
と言って笑った。


「あと、まどかさんも羨ましいです」


…え?どうゆう事?