一応、恋人同士になった私達。
だからといって、いつもと何もかわらないんだけど。


留貴が勉強してて、その間、わたしは留貴の部屋でノンビリ過ごす。


「終わった」


と言って、教科書とノートをしまう留貴。


「まどか、食ってばっかだったら太るよ」


チョコレートケーキを食べてた私に向かって、そう言う。


だって…美味しいんだもん。


「今、キスしたら甘そうだよね」


…ぶっ!
と、チョコレートケーキを吐き出しそうになり、むせかえる。


「してもいい?」


と、留貴は顔を近づけてくる。


本当に、マセてるなあ…と顔をポリポリかいた。


留貴は、チョコレートケーキを食べてないはずなのに、甘く感じた。
それは、私がケーキを食べてたから?


触れるだけのキス。
それでも、好きの気持ちが充分に伝わってきた。


留貴は、ごちそうさまのポーズをした。
私は食べ物じゃないんだけど…と言うと留貴は笑った。


10こも下だけど、私よりしっかりしてて、かっこいい、私の王子様。







★おしまい★