冷めてしまったミルクティーみたいに、恋って冷めてしまえば、不味くなるのかもしれない。




「(あれ、もう帰るのか?)」





デートの帰り、のんびりと温かい飲みものを飲もうと、俺と花音は俺のマンションに戻って来ていた。



カップに入ったホットカプチーノを一緒に飲み干す。



久しぶりのデートだし、もっと俺は一緒にいたかったんだけど・・・・・・。



もう帰るのかよ?




俺を見て、コクンと頷き掛けてあったコートに腕を通し始めてしまった。





「(なぁ、最近冷たくないか?)」




男としてこのセリフはどうかと思うが、中学の頃からずっと一緒に生きていたから、恥ずかしいとかゆう感情があまりない。


中学から成人した今の今まで、ずっとずっと大事にしてきた彼女の花音。



色々な経験を積んで大人になりきれたかは、分からないが、俺はこれからも花音と大人になっていくつもり。



なのだけど・・・・・




「(そんなことないよ?)」



指先から伝わる花音との会話。俺をちらっと見たかと思うと、ニコっと薄ら笑いバッグを肩に掛けて玄関に向かってしまう花音。