『スタンドのお客様は上でーす!アリーナのお客様はここに並んでください!』


案内の人の声が

会場の外に響く。


「え、あ、どーしよ。あたしって、どっちなんだろ。」

あたしは、自分のチケットを見ながら

うろうろしていた。


『…あの、どうされましたか?』

「あっ、えっと…。」