『土方さん、そんな外に居ると身体が冷えますよ』


『・・・・・・あぁ』



白く濁った息を吐きながら、ぼんやりと空に浮かぶ星を見上げていた。


澄んだ月明かりに照らされた自分の影を、目の前の人物が無遠慮にも踏みつける。



『なぁ、総司』



静かに呼びかけた俺に、艶めく黒髪をなびかせながら振り返った。


不思議そうに首を傾げる彼に、俺は小さく呟いた。



『あんだけ強気に、思ってたのに。

何故だか、最近千歳が分からないんだ』



余りにも多い星屑に、正直と惑うばかりで。


――――見つけてやる、そう言ったのに、俺はまだあいつを見つけられていなかった。