「で、玲也たちはこの後どうするんだ?」


「学校…に戻ると中途半端な時間だから倉庫かな?」


疑問形のところを見ると、まだちゃんとは決まってないみたいだな。


「倉庫もいいが、たまには帰ってこいよ?母さんが寂しがってるから。…ついでに父さんも」


俺は仕事によっては家に帰らねぇこともあるし。


それでも週2は家に帰るようにしている。


だけど玲也と麗は全然家に帰ってこねぇ。


そういや、白龍に入った理由も知らねぇや。


あれ、これ1番大事なことじゃね?


後で聞いてみるか。


「そうだね、そろそろ家が恋しいし。今の状態が落ち着いたら帰るよ」


「私も…お母さんのご飯、食べたい」


「ん、母さんに伝えとくよ」


母さん喜ぶだろうな〜。


喜ぶ母さんを思い浮かべていると、ポケットに入れていた携帯が震えた。


振動の長さからして、電話だろう。


電話の主は…珍しい、悠里からじゃん。


「ちょっと、ごめん。悠里から電話」


2人にそう断ると、慣れた手つきで通話ボタンを押す。