「うっそでしょ?!!」





「・・・・・・ホント」





新学期が始まり、まだ暑さの抜けない9月




余りにもショックすぎて、旅行の日以来、もしかしたらなんて淡い期待を胸に抱いてしまった私は仁美に話さず残りの夏休みを過ごした




もちろん、そんな〝もしかしたら″なんてあるわけなくって




新学期が始まってしまったことに観念して仁美に、あの日あったことを白状




「神田の屑男!あっりえない!!そんなにヘタレだとは思わなかった!!」




「いや、でもね?振ったらあたしが傷付くとかであえて言わない優しさだったり?とかも思ったんだけど」





「そんな優しさ、糞食らえよ!もし、そうだとしたら神田自身が逃げてるだけ。」




そんな、美人女子高生が〝糞食らえ″だなんて、ハシタナイっ




「よっぽど、隣で結愛を見つめてる変態の方が優しげあるわ!」





「仁美さん?貶すか褒めるかどちらかにしようか??」




頬杖ついて私達を眺めている流輝は苦笑い



「あーもう!怒りが収まらないわ!あたしちょっと神田に言ってくる!!!」




「ううん、大丈夫だよ、仁美。」


プンプンの仁美に笑顔で言う