翔 幼少期※回想


「姉上!」
「なぁに?翔ちゃん」
「僕、おおきくなったら姉上と結婚する!」
「まぁ!翔ちゃんもうそんな言葉使えるようになったの?偉いわね」
「うん!」

俺の姉の名前は花(はな)。
成績優秀文武両道。天才と呼ばれ、将来も期待されていた。
しかし、その頃両親が他界。
俺を1人で育てなくてはいけなくなり、姉は高校を辞め、キャバ嬢として働いた。
容姿が良いため、すぐにNO.1キャバ嬢となった。
が、すぐに交通事故で他界。
当時小学生だった俺を迎えに行く時だった。
姉は最後まで、「翔ちゃんを迎えに行かなきゃ」と言っていたと事故現場にいた人から聞いた。
姉は素晴らしい人間だった。
俺なんかと、比べ物にならないくらい。
俺は一生姉を想って生きると自分で思っていた。
あの時小野原に出逢うまでは。