「やっぱさー、つまんないよ。なんていうのかな 、ストーリー性がない!!」
そりゃそうだ。 私立行った子がチラチラいるくらいで転校生もいない。
「あーあ、イケメンくんこないかなあ…」
なんてさっきから呟いてるのが 私の親友 愛川蘭。
都会なはずなのに ここは田舎。
1学年に1クラスしかないし 小学校からずっと一緒だし。
「中学生になってもさ、学校と先生変わっただけじゃん?あと制服とか。」
「まあねー、小学校の時よりなんか仲悪くなってるし、このクラス。」
「本当だよねー、騒がしいしうるさいし…迷惑。」
「先輩先輩ーってハートマークつけていくあそこらへんの女子をなんとかしてほしいんだけど。」
「ほんとほんとー… ていうか先輩だって顔なじみなんだけどさ。」
呆れたような顔で溜まってる女子達を見てる蘭。
と思ったら急にこっち振り向いて
「ていうかさー、怜菜は好きな子とかいないの?」
「へ?」
「あ、いるんだ、その反応。」
「ばーか、流石にさ、小学校からずっと一緒なんだもん、いるわけないでしょ?」
「まあねー、そりゃそうか。」
… なんて誤魔化してるけど 本当はいる。
ごめんね蘭。蘭にも言えない。
だってまた … あいつに恋した。