小麦色の肌を、若い汗が数条流れる。


トリコロールのビキニに収まった、グレープフルーツみたいなバストが、ファインダーいっぱいに揺れていた。


氷室直樹は、そのままシャッターを切ってしまいたいという欲望をかろうじて、押さえた。


ホテルのドアがノックされた。


直樹はベランダの窓を閉めて、構えていたカメラをポンとベッドに投げると、ホテルのドアを開けた。