…莉珠、好きだ。

えっ…

俺と、付き合ってくれないか…?

は、はい…喜んで…

私だけの王子さ「りーずー!起きろー!おーい!」

…ん、あれ…

「…王子様は?」

「は?アンタ頭大丈夫?寝過ぎてやられたんじゃない?」

おぉうっ、言葉が刺のように刺さって痛いよぅ。

「そ、そこまで言わなくたっ「それよりー、莉珠はもう部活決めたー?」…。」

なんだろう、この子。初めて会った時はこんなんじゃなかったのにな…
もっとこう、おしとやかな感じで…

「何夢見てんのよ。悪かったわね?おしとやかじゃなくて。」

…心がオープンザドアしていたみたいだ。閉じなければ。

「んで、どうするの?」

「え?なにが?」

そう言うと、彼女、愛里沙(ありさ)はギロリとこちらを睨むと、バンっと音を立てて机に紙を置いた。相当お怒りである。

「あー、部活かー。」

「…はぁっ、そう。んで、莉珠は何にするのか聞こうと思って。そしたら変なこと言い出すわ、人の話聞かないわで…。」

あ、あははー…
愛里沙さん、疲れてますねー。

「…誰のせいよ?」

ワタクシデス。スイマセン。ソノエガオヤメテクダサイ。

にっこり笑顔の愛里沙からは、心なしか黒いものが見えないでもない。

「ぶ、部活ねー。ど、どうしよっかー、あははー。」

これ以上、地雷を踏んではいけないため、本題の部活について触れる。

「アタシはダンスとかやりたいなーって思ってる。」
と、愛里沙が言う。

「ダンスかー。かっこいいけど…私運動できないからなー。」

「んじゃー、どっかのマネとかやれば?」

「えー、マネージャーも結構たいへんでしょー?運動部はいいよー。」

「んなこと言ってるから太んのよ、アンタは。」

「ひどくない!?さっきから私への言葉が鋭くない!?扱い雑過ぎない!?」

「あ?そんなことないわよ。」