ケータイ小説 野いちご

龍蝶~闇に隠された愛~【下・完】

冷たいあの日
春の日差し


「久しぶり!お姉ちゃん!」


梨湖が帰ってきた。


「おかえり!」


「沙絵子さんも…ただいま…。」


「おかえり。」


沙絵子さんはそう言って仕事へと出かけてしまった。


「相変わらず冷たい。」


「ちがうよ、緊張してるんだって。あれでも優しい方だよ。」


私はそう言って梨湖にお茶を出した。


「そういえば、どうして急にたまり場来なくなっちゃったの?」


「えっ?…あぁ…ちょっと家が忙しくて…」


「じゃぁまた来るんだよね!?」


(行かないよ…)


「そう言えば一翔さん戻ってきたんだよ!でもね、女性も一緒だった。」


”ズキッ”


「…え…?」


(女性…?)


「どんな…?」


「んーとね、髪が長くて、手足がスラッとしてるの!匡さんが敬語使うくらいだから…お金持ちなんじゃない?」


(お金持ち…)


「その人酷いよね、一翔さんの彼女はお姉ちゃんなのにーっ」



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