あたしと先生の始まりは、そんな感じだ。


友人のイタズラがきっかけ。


それから一応は『付き合う』という形になったあたしたち。


こっそり屋上で会うたびに、あたしはどんどん先生に惹かれて行った。


先生は学生のあたしと違い、色んな趣味を持っていた。


安い給料じゃ趣味を増やせないと言っていたけれど、それでも十分すぎるくらい色々な経験をしているようだった。


そんな話を聞いているとあたしは先生に興味が出てきたんだ。


先生がどんな人で、どんなものが好きなのか、もっともっと知りたいと思った。


その好奇心はあまりにも簡単に恋愛感情へと通じていた。


友人があたしを困らせるためにやった事が、こんな風に形を変えるなんて思ってもいなかった。