「恐怖の都市伝説ヒーロー現代に現る!謎に包まれたヒーローの正体とは……ねぇ…」

携帯のニュースサイトを見ながら俺は、呆れ顔で呟いた。

ばっかばかしい……何が都市伝説だ。

所詮は暇人が作り上げた絵空事ではないか。

なのに今はどこでも都市伝説は本当だったんだなど、騒ぎ始めている。

「……ニュースならニュースらしく、現実味のある記事を書けっての…」

「お前…いつからそんな語れるぐらい偉くなったんだよ。」

隣から口を出してきたのが、俺の悪友の久保田智明だ。

「うっせーよ……。」

「忠邦がそんなに偉く育ったなんて…母さん嬉しいわ…」

「おい!気持ち悪いからやめろ!」

俺、戸田忠邦と久保田智明は高校二年生。

一応公立の竹ヶ丘高等学校に通う学生だ

「ま、オカルト嫌いのお前が今騒がれてるニュースが気にくわないのは分かるが……」

智明はそこで一旦言葉を区切ると、俺の携帯を奪って言った。

「携帯禁止のここ(高校)で普通に携帯出してると、あいつがくるぞ……」

「か、返せよ!てかあいつってだれ…」

「私のこと?」

俺が身を乗り出して智明の奪った携帯に手が届きそうー……というところでまた第三者に携帯を奪われた。

俺の携帯、人気だな……。

俺は声の主、携帯を奪った第三者を見る

「お前か…夏実…」

そこには仁王立ちでペロッと舌を出した坂本夏実がいた。