敵が真の姿を①



『これからの質問は面接官としてではなく、一人の娘を持つ父親として君にする。』

『えっ?あっ!はぁ』

うそだ~最初からその気だった癖に。

『まずは、単刀直入に聞こう。
君は千鶴と付き合ってるんだとな?間違いはないな?』



キタ───ッ!!!!



ついにお義父さんと呼ぶ為の避けては通れない男の勝負が始まってしまったのだ。

源一さんのただでさえ険しい顔付きが一層険しいさを増す。

これは中途半端に答えたら色々と殺られるだろう。

考える前に直感的にそう感じた俺は、

『は、はいっ千鶴さんとお付きあいさせて頂いてもらってます。』

と、反射的に答えていた。

日本語がおかしくなりながら。