最終決戦①


迫る足音、多分もうすぐラスボスと対面であろう。

その前に俺は

『大丈夫だっ自信を持てっ!お前は二年間も彼女にバレずポーカーフェイスで立派な男を演じてきたじゃないかっ!
なら、今回だって、いや、二人の為にもこんどこそ過ごしてみせる!!』

俺は震えそうになる足を押さえ、自分自信を叱咤激励し、モチベーションを上げる。

目標は『絶対ビビっても顔には出さない』だ。

既にビビる事前提で考えている点は相変わらずである。


そしてついに、ラスボスこと、源一さんが姿を表した!


『待たせてしまって申し訳ない。つい緊急な仕事の話が入ってしまってね。』

それが奥の部屋から現れた源一さんの最初の一言だった。

それに俺はすぐさま立ち上がり、
『いえっ、そんな気になさらないでくださいっ。
初めまして、佐藤秀人です。今日はよろしくお願いします。』

と、今回は一言も噛まず、堂々と喋り、頭を下げるっ。

これが二人のファーストコンタクトであった。