時間は飛ぶようにすぎ―――――

ただいま放課後。

「気持ち、ぶつけてくるのよ。
何いってやってもいいわ‼殴ったっていい‼」

と、私を元気付けるように言ってくれるなっちゃん。
私は、本当にいい友達を持ったと思う。

「うん‼行ってくるね?」

「行ってらっしゃい。」

トントントン..

階段を一段づつのぼっていく。

ギィ

古びたドアを開けると..

「何?俺、お前みたいに暇じゃないんだけど?」

冷たい目でこっちをみる、
翔太の姿があった。

「私と別れて。」

「は?何で?」

「わからないの?あんなことまでしておいて?私に見せつけておいて?」

「なぁ、なんのこと?」

ブチッ
そのとき私の中で何かちぎれた。

「なんのこと?
ぶさけてんじゃないわよ。
私がどれだけ辛かったか分かる?
苦しかったか、翔太に分かる?
ふざけないで、もう無理。限界。今まであなたに嫌われないように、めんどくさいとおもわれないように、頑張ったわね。
バカよね。なんで、あんたなんか好きになったんだろう。私とキスしたことある?私を抱き締めてくれたことある?ていうか、ほんとに私の事すきだったの?翔太に聞きたいことは、やまほどあるの。でもね、聞かなくていいの。もう、お別れ。
サヨナラ。“山中くん”」

私は淡々と、冷静に話した。

今言ったことは本心..だ、よね?
でも、別れたくない。
でも、でもね。無理なんだ。
限界――――なんだよ。

“山中くん”

そういったとき、あなたの顔が泣きそうで、歪んだ顔に見えたのは..






















――――――――気のせい?






そのまま“山中くん”を残して、
走った。