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「じゃ、僕らはコッチですので」


「しばらくのお別れですねぇ」


「マジかよ、俺コッチかよ。むさ苦しい」


「文句言わないでくださいよぉ、俺だって嫌なんですからぁ」




街の出入口。私達はそこで集まってる。



朝早く、人も全然いない。



この時間は意外と人が少ないという情報から、私達はこの時間にココからたつ事を決めた。




「じゃ、マタルカが見つかるといいですねぇ」


「見つからないなら、情報集めながらツヌムを目指すわ」


「助けに行ける距離ではありませんが、まぁ何かあれば連絡という事で」


「えぇ。」


「それでは」





荷馬車が動きだす。リキ達は静かに出発した私達を見えなくなるまで、その場で見送っていた。





「……見つかる、かな」


「見つかるです」



ナンティルがそう本を抱えながら、自信満々に答える。




見えなくなりつつある街から視線を逸らし、私は前を向いた。