ケータイ小説 野いちご

君のココロの向こう側

ココロ、なな。

出会いから別れを思い返し、思わず目の奥が熱くなった。

それを隠すように席を立つ。



「……峰?」

「ちょ、ちょっとお手洗いに」



逃げるように駆け込んだトイレの鏡には、顔色の悪い私の姿が映っていた。



「……おかしいな、まだ全然呑んでないのに」



洗面台に手をかけて頭を垂れる。



まだこんなにも。

こんなにも私は……



「前に進めてない……っ」



君はもう手の届かないところにいる。

私のいない幸せを掴んだ。

そこに、私の居場所はないのよ。




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