翌日、騒がしい外の声で目が覚めた。

 まだ眠っているルヒルの頭を一度撫で、扉を開けた。

 そこには焼けた家屋も荒れた地もなく、黒い外套をきた二人組と歓声をあげる村人達がいた。

 杖を振るう二人組から離れ、お医者様は私に気づき駆け寄ってきた。

 「都から王の命令で来てくださったらしい」

 目配せされた先には杖を振るう二人組。

 身なりをただし、手櫛で髪を整えて二人に駆け寄った。