1人でくさりがまの修行をしていると、何か変なけはいを感じた。

わるい予感がした。


「白雪さん、いいですか。忍者は死と隣り合わせの仕事です。殺気を感じ取る能力も必要なものです」


先生の言う『さっき』はこういうものかもしれない。


「さっきとは何ですか?」

「あなたを殺そうとする敵の気配の事ですよ」


わたしは思いっきり重さ30キロのくさりがまを振り回した。


「そういう気配を感じたら鎖鎌を素早く振り回してください。敵が襲ってくるかもしれません」


先生の教えが頭の中で再生される。

それでもかまの動きはノロノロと遅くて空ぶりしてしまった。

さっきより明らかにわるい予感を感じる。


「あっ」


あたしは口に布をあてられ、ねむらされてしまった。