その夜は、壱冴から受け取った写真を眺めながら悶々としていた。


部屋に飾ってある写真にその切れ端を当ててみると、疑う余地もなくピッタリはまって。



これは家族写真。


あたしの家族は4人のはずなのに、まるで5人家族の様に。



どうしてもう一人……映っているんだろう。


その意味が、どうしてもわからない……。



壱冴は、あたしがこの写真を大事にしていたのを知っていた。


だからこの切れ端を見つけたとき、あたしのあの写真のものかもしれないと直感したらしい。


今日壱冴が来たのも、これを渡したかったからだと言ったていた。