断っといてくれ、とテルさんに言われて。


『あたしを置いて出てったくせに!』


あそこまで言わせてしまった若菜に、なんて言えばいいんだろうとずっと考えていたけれど、そんな頭の痛い悩み事は、その翌日にあっけなく解消された。




[日曜日の約束、ナシになりました。]


朝一番で届いていたメールを開くと、そんな文面。



それはもちろん、若菜からで。


やっぱり、テルさん自らが断りの連絡を入れたんだと思っていたけれど……。




「…おいっ!」


「へっ、へっ…?」


「さっきから呼んでんだろ。なに間抜けな声出してんだよ」