「……――すっごい人気だね、杏てば」


苦笑いを浮かべる涼子の声が顔を机に埋めるあたしの頭に落ちてくる。


な、何なのこれは……。


どうしてこんなことになってるの!?


遥斗とあたしの仲はあっという間に全校生徒に広がった。


転校してきてから学校中の女子の憧れの存在だった遥斗。


そんな遥斗に彼女ができたというから、校内の女子は大騒ぎだった。