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目覚めたのは、自分の部屋のベッドだった。


「………」

のそっと起き上り、私は手が痛むのを感じて視線を手に落とす。
そして、目を見張った。


「…な、に…この、痣…」

私の手の甲に出来ている痣。
青くなっていて、普段の肌色ではない。

真っ青になりながらその手を見つめる。
それから…私は昨日の事を思い出そうとした。

そして、息が詰まる。

…昨日。
心君に、騙されて。
私はレイプ…されそうだった。

………心君に騙されていたんだ。

思い出しては、はたはたと涙が零れ落ちる。
ズキズキと胸が痛む。

普通に振られるより…辛い。苦しい。
好きじゃないなら…放っといて欲しかった。


遠くで見るだけで、私は満足だったんだから。
何で、夢見てしまったんだろう。
自分で自分が嫌になる。

暫く私は泣き続けた。
それから、またゆっくりと考え出す。