気がつくと、朝になっていた。


天井を見上げると、さっきまでそこにあった沢山の星が消えていて、薄い水色の空が広がっていた。



永遠がぼけーっとしていると、檻の外にいる軍人が勢いよく起きて、毛布を畳むと、重そうなドアの前に立った。



「………?」




―――ガチャ……



「……あ……」


さっきまでいた軍人が出ていくと同時に、綺麗な金髪が永遠の目に入った。



「……おはようございます、神崎永遠くん…」


「おはようございます…千草さん…」



その金髪の男…千草は、ニコリと笑うと、永遠に紙袋を差し出した。



「………?」


「…今日…近場の港に、ヨーロッパ行きの船が来ます…」


永遠の目が、丸くなった。