それから朋子は、
机の引き出しにいれてあった
その数日前に安藤、阿部、山崎の名前で
書いてあった
悪戯の犯罪予告の手紙をやぶりすてた!
(いくらいじめられ意地悪され虫けら扱いが無念すぎて、無念や悲しみ後悔が消えなくても、
悲しすぎてもそれはあかんあかん、
と思い直した。
それよりは、いじめ差別なんてない、完全に公正な世間に変えていこう!



何よりそんな犯罪予告の手紙がきたら
その人様の仕事を妨害してしまうことになる!
それだけは避けたい。
そういえば、数ヶ月前に「世界仰天スクープ」で見たな。
うちが生まれる数十年以上も前だっけか、
線路に置き石おいて電車を脱線および遅延させた少年らに数千万円の損害賠償が請求された、て。
人様の、無関係の人様の仕事や業務を妨害するなんて、
それじゃ、いじめ児童の最低な安藤達とおんなじ低いレベルに落ちてしまう。
いくらいじめられ傷付いて無念や辛さ消えなくても
そりゃいじめは絶対いけないし
ちょっと謝られてもその傷付いた気持ちや意地悪された無念や辛さ悲しみは簡単には消えない。
だけど、その業務を妨害された人様も、
もしかして幼いときもっと辛く悲しく傷つく
無念や悲しみ傷が消えない、傷付いた気持ちの消えない酷い嫌がらせや酷いイジワルされてたかもしんない、
そんでも悲しみと傷ついた気持ちに
負けずと真面目に仕事を頑張っているかも知んない!
安藤達本人にやり返すだけの方がまだ、
マシやんか!

無関係な人様にまで仕事業務を妨害
したら、
いじめ嫌がらせなんかする悪い人と同じになってしまう。
もちろんいじめる側が全て無条件で悪い。

いかん!あかんで!と思い直しただけ
良かったのだ。

なにより
そないなことなったら
ワテの将来をワテがぶち壊しにするようなもんや)

それを破り捨てて、自室のくずかごにすて、
くずかごの中身と一緒に台所のボイラー室の燃えるゴミの袋に捨てて、
それから、トイレに入ってから,
青川次郎のアラフォー娘探偵団をちょぴっとよんでから、
ベッドに入った。
青川次郎の主人公は優しい人ばっかだ!
朋子は思いとどまってよかったなと思った、
意地悪児童と同じ酷い最低な人間性となるとこだったのだ。
意地悪児童と違い
人に嫌がらせや意地悪なんかやらない、そんなまっすぐな生き方のほうが、
意地悪児童への復讐になる。
そんなまっすぐな綺麗な生き方のほうが
危害を加えるよりも
十分復讐となる。


朋子は、
すぐ夢の中に入った。
一年前のこと。

阿部,山崎,安藤が朋子の席の前に来て,
朋子を取り囲み
意気地なしー!意気地なしーというと
朋子は
自分でも驚くような剣幕でどなる。

『いじめは1番いけないことだべ!
しらねの、おめんど!
いじめは1番いけないことだべ!
いじめられるため世界に生まれた子はいねんだよ!
いじめられるため生まれたやつはいないんだよ!』

阿部と山崎と安藤は黙り,一言も何も言えない。
彼らがいつもより小さく見える。
その通り!朋子は、阿部や安藤たちが勝手に悲しませていい存在なんかではないのだ。



朋子は自分でも
無量大数×不可説不可説転パーセントの勇気に驚く!