ケータイ小説 野いちご

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シローせんぱいのこと。

*3
7.同じこころ






シローせんぱいに恋をして、4ヶ月後の今年の春。

2年生になって最初の音楽の授業のあと、ペンケースをおき忘れてしまったわたしは、昼休みにひとり音楽室に戻ってきた。



『あった、ペンケース!』



その時ふとベランダに見えた影。

誰かいる、そうなにげなしにベランダをのぞくと、そこにはペットボトルを片手にベランダに座り漫画を読む明るい髪色の彼がいた。



『しっシローせんぱい!?』

『わっ』



思わず、大きな声で呼んでしまった名前。

あの日以来話したことも、顔もまともに合わせたことすらもないのにいきなり名前を呼ぶなんて、『なんだこいつ』と思われたかもしれない。

そうダラダラといやな汗をかいたけれど、呼んでしまったのだから今更どうしようもない。




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