「最近、私とは何もしてくれないのに、きぃちゃんとは仲良くしてるよね?帰りも2人で帰ってるよね?。何を話してるの?」

私、夕月 昨離(ゆうづき さくり)はもう限界だった。

私は、真田 飛華流(さなだ ひかる)と言う男子と付き合っている。

私たち2人は中学1年生で、入学して部活に入り始めたときに、部活の帰りに飛華流に告白されて付き合い始めた、中学生にしては意外と長く続いているカップルだ。

もともと同じ小学校で、学校でも仲良くて、ずっと気になっていた飛華流に告白されたので私もそのときは嬉しくて、告白をOKしていた。

でも最近、飛華流の様子がおかしい。

飛華流は、サッカー部に入っていて、私が美術部に入っていて、帰る時間も同じくらいなので毎回一緒に帰っていたのに、最近は私が帰ろうと誘っても、「今日は他に帰る奴がいるからまた今度な。」と断られてしまうようになった。

しかも、その他に帰る奴って言うのは、私の多分1番仲の良い友達の、蜜雛 霧子(みつひな きりこ)というあだ名がきいちゃんと言う子なのだ。

それを見ていると、とても胸が痛くて、もう我慢の限界で今日帰り道の公園、10月2日、付き合ってから5ヶ月たったこの日になぜ、きぃちゃんと一緒に帰っているのか聞いてしまった。

私が、こんなことを説明している間に、飛華流からの質問の答えが返ってきた。

「別に、ただ一緒に帰ってるだけで、何も話してないし。昨離こそ、何でそんなこと聞いて来るんだ?」

「飛華流のことが好きだからでしょ⁉︎何でそれくらいきずいてくれないの……」

私の目から涙が溢れた。

「そりゃ、昨離が何も言ってくれないから、わからねーだろ。俺だって昨離のこと好きだよ。だからって、俺が昨離以外の奴と帰っちゃいけないなんて決まりないじゃん。昨離、大好きだからそんなに泣かないでくれよ………」

「大好きならなんできぃちゃんと帰るの?私だってずっと一緒に帰ろうって言ってたよ?そりゃ私以外の人と帰っちゃいけないなんて決まりはないけどさ、飛華流がきぃちゃんのこと好きなんじゃないかとか考えると胸が痛いんだよ⁉︎飛華流は私の気持ちわからないでしょ⁉︎私も飛華流のこと何もわかんない!私だって………………飛華流のこと大好きだったのに!……もういいや………きぃちゃんと一緒に帰ってる理由言ってくれないならもう、飛華流とはしばらく何も話さない。じゃーね。」

私は飛華流に言いたかったことを、怒鳴りながら全部言った。

「お、おい…ちょ…まって…」

私は最後に何かゴニョゴニョ言っている飛華流を1人残し、公園から走って帰った。

すっきりした。

これで胸が痛くならないはず……。

でもおかしいな。

まだ、胸が痛いや…。