――――………。


「ったく。何で俺が空港まで迎えに行かなきゃならねぇんだよ」

「それはうちも被害にあっているんだから」



今日は俺の大事なヤツの結婚式。

ソイツの親父と母親が、海外から帰ってくるってことで、俺と柚希で空港まで来ている。




「それに妃鞠には内緒なんだから」

「あぁ、そうだったな」

「うちらにとって、色々変わったね。この1年間…」

「本当だぜ。合宿に行こうとしたときだって、あの男。

すっげぇ着いて行くってうるさくてさー」

「あぁ、そんな事あったね」



懐かしげに思う、この1年半。

嫉妬ばっかするめんどくさいヤツと、妃鞠はついに結婚する。



「それに単位がもう十分だから、卒業式まで来ねぇとか…」

「仕方ないでしょ?蒼斗にとっては、1年間長かったんだから」