―――…。



「り…妃鞠ちゃん」

「…んー」


眩しい光が見えて、もぞもぞと布団の中で動く。

でも布団をあっけなく取られてしまった。



「こらこら、早起きして行かなくちゃ、間に合わないよ?」

「ん…そうだったね」

「こっち向いて?」

「?」


眠たい目を擦って、蒼斗クンを見ようとしたとき。


「!」

「おはようのキスだよ」


蒼斗クンの唇が、あたしの唇に触れていた。



「や、やだぁ。朝から…」

「やだった?」

「んーん…顔、見れなくなる」

「妃鞠ちゃん…、どんな気純粋なの…」