ケータイ小説 野いちご

携帯電話の怖い話

時間加減速症

「このゲームももうやり込めるとこないなぁ・・・・・・」

悟はそういって、スマホからアプリを削除した。
このごろの暇つぶしはもっぱらスマホゲーだった。

引きこもってもう一年になる。始めは親も学校も心配してくれたが、今じゃ一ヶ月に一度カウンセラーが来るだけの生活になっていた。親も機械的に飯をだすだけになった。

今は、部屋に引きこもっていてもネットがある。欲しいものも親に頼むことも動かずにできる。最初は、引きこもることに抵抗を感じていた悟も、この生活に慣れてしまった。

「さて、次は何をやろうかな」

適当にゲームを物色する。パズルゲーやRPGはなんだかもう飽きてきた。歴史上の人物がでるゲームは面白いが、もう新しい章もクリアしてしまった。何か変わったものはないかな。悟は1時間くらいかけて次にやるゲームを見つけた。

「体感時間変動ゲーム」

変わったタイトルに目が惹かれた。ゲームというよりアプリみたいだった。説明には、これを落としたら体感時間の設定を決めてくださいとだけあった。平日の夜にやっているクイズバラエティみたいなゲーム何だろうか。

とりあえず悟はゲームを落としてみた。落としたゲームはどうやらクラウドを使い、好きなゲームで遊べるようになっているようだった。すごい所は有料のゲームも遊べるところだった。悟は、時間を忘れて遊んでいた。

ちなみに体感時間の設定は5にした。よくわからなかったから適当に決めたのだ。

ふと、時計を観るともう10時間も経っていた。カーテンを開けると朝日が眩しかった。

まだ、2時間くらいしか遊んでいないつもりだった。まさか、こんなに経っているとは・・・・・・。

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