ケータイ小説 野いちご

あったかい……

あったか~い……

「何これ?」

「え?見たことないの?体重計だけど」

「や、なんであたしの部屋の入り口に置いてあるのよ」

「なんでって、

 あんたこの間、健康診断でなんて言われた?」


「要観察、成人病予備軍?」


「でしょ?だから部屋に入る時出る時、測れるように、

 母の気遣いよ。」


「む~ん大きなお世話だわい!」

あたしは大股で体重計をよけて部屋を出た。


実川 冴(みのりかわさえ)29さい



大学時代熱愛の末学生結婚。

でも、

相手の宗助のギャンブル好きに愛想を尽かし、

立った1年足らずで破局した。

宗助は誰が見てもイケメンで、

頭も切れて優しくて、

絶対幸せになれると思ったのに、

お金があれば競馬競輪パチンコに

費やして、

気がつけば、私の学生時代から貯めていたバイト代をすっかり使い

借金まで作っていた。

そのうえ発覚した浮気。

浮気相手にはなけなしの生活費まで貢いでいた。


教訓。

人間は顔や口先で判断してはいけない。



 

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