「…そう言えば、巳波は何歳なの?」


巳波を餌付けした日から1日が経ち、まだ聞いて無かったとカーテンを引いて巳波には見られないよう対策し学校の制服に腕を通しながら聞く。


「…17」


「17歳か、あたしと同い年だ。…じゃあ、学校は?」


高校は行ってるのかな?


__それとも…


「青華高校、行ってる」


…良かった、ちゃんと通ってるんだ。


「そっか青華高校…って、あたしもそこ通ってる!」


そうだよ。


あたしも、れっきとした青華高校2年生だ。


でも、同い年だよね?


巳波の事見たこと無いんだけど…。


「…本当に青華高校?あたし、巳波に会った事無いんだけど」


嘘を付いてるとは思わないけど、一応確認。


「…第二校舎だから」


制服に着替え終わり、カーテンを開けると、巳波のスミレ色の目と目が合い、その綺麗な瞳が微かに揺れ動いているのがわかった。


__第二校舎。


あたしが通う、第一校舎とは違い、不良が沢山いる。


強い者こそが第二校舎の絶対的支配者になると言う噂。


そして、その校舎には一つの暴走族が存在する。


《麒麟》ーKirinー


関東No.1の実力を持ち、正統派と呼ばれる暴走族。


…所詮、あたしが知ってるのはただの第二校舎の噂。


だけど、そんな第二校舎に巳波が通っているなんて想像もつかない。


でも、だから倒れていたのかも。