☆アオside☆




今朝もいつも通り叔母さんに挨拶して、アユと一緒に学校へ通う。

でも今日は、アユどこか元気ない。




〈アユどうしたの?
元気ないみたいだけど。
私で良ければ聞くよ〉

「そう?
元気あるけどな…」

〈アユ、私に嘘は通じないよ。
私たち何年一緒にいると思っているの?〉

「…アオには全てお見通しみたいだね。
しょうがない、話すよ」

〈何?〉

「近々テストあるじゃん?
勉強したいんだけどさ。
する時間がないわけよ」



私は相槌をうつ。

いちいちホワイトボードに相槌まで書くのは大変だから。




「勉強しようと教科書開いても、誰かが寄ってくるの。
この間数学であたしが最高点取って、それ以来誰かしら勉強教えてって来るから。
勉強する暇ないんだよ。
あたし家だと漫画とか読んで気が散るからさ」



な、なんと贅沢な悩み!

私なんて来ないし、来ても教えられないし。




「だからさ、どこか静かな場所で勉強したいのよ。
どこか良い場所ないかな?」




場所ねぇ…。